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フェーズ2:プライバシーとゼロ知識証明

必要なことだけ見せる

「全部見せる」でも「何も見せない」でもなく、必要なことだけを選んで見せる考えかた(Selective Disclosure / rational privacy)。Midnight のアプリ設計のまんなかです。


ゼロ知識証明で「中身を見せずに証明できる」ことが分かりました。 では、じっさいに何を見せて、何を隠すのがいいのでしょう? それがこのページのテーマです。

なんのためにあるの?

世の中には、「全部見せる」も「何も見せない」も、どちらもこまる場面があります。

ちょうどいいのは、その中間。必要なことだけを選んで見せること。

これを 選んで見せる(Selective Disclosure / せんたくてきかいじ) と言います。 公式はこれを「rational privacy(合理的プライバシー)」=かしこいプライバシー、とも呼びます。

たとえ話:年れいを言わずにジュースを買う

おさけは20さい以上しか買えません。でも、店員さんに生年月日も名前も住所もぜんぶ見せるのは、ちょっとイヤですよね。

選んで見せる、なら——

  • 生年月日 … 見せない
  • 名前・住所 … 見せない
  • 20さい以上です」という事実 … これだけ見せる

これができれば、お店もOK、あなたのプライバシーもOK。みんなうれしい。

プライバシー=「何も見せない」ではない

ここ、かんちがいしやすいところです。

  • プライバシーは「ぜんぶ隠すこと」ではありません。
  • 「全部かくす(匿名)」でも「全部見せる(丸見え)」でもなく、場面ごとに見せる範囲を選ぶこと。
  • だから Midnight を「ただの匿名チェーン」と読むと、いちばん大事な考えを見落とします。

どんな場面で役立つ?(例)

場面 見せたい事実だけ 隠したいこと
銀行・お金(KYC/AML) 「ちゃんとした取引相手だよ」 残高・取引のりれき
病院・ワクチン 「条件を満たしているよ」 病気のりれき全部
年れい確認 「18さい以上だよ」 生年月日・本人の身分証

「必要なことだけ・それ以上は出さない」——これが共通の考えかたです(GDPR という個人情報のルールの「データは最小限に」とも同じ向きです)。

ゼロ知識証明とのつながり

  • 自分の持っている情報(年れい・資格など)から、「証明したいことだけ」を切り出して見せられます。
  • 中身を全部見せずに「条件を満たしている」だけを確かめてもらえます。
  • つまり ゼロ知識証明は、「選んで見せる」を本当に使えるものにする技術の土台です。

開発者として何を学べばいい?

  • アプリを作るとき、まず「何を見せて、何を隠すか」を決めるクセをつけること
  • Midnight は「隠せるチェーン」というより「見せかたを設計できるチェーン」だと考えること
  • このあと出てくる 公開・秘密・証明の置きどころ で、これを具体的に設計します

今日のまとめ

  • 選んで見せる=「全部」でも「ゼロ」でもなく、必要なことだけ見せる
  • プライバシー=何も見せないこと、ではない
  • ゼロ知識証明が、この考えを実際に使えるものにしてくれる

今はここだけでOK

「年れいを言わずに『20さい以上』だけ見せる」——この1つの例で、考えかたは十分つかめています。

📘 もっと正確に(原文準拠コース)

Academy 原文に忠実な詳しい版はこちら:

つぎに読むページ

➡️ それを支える暗号の部品へ。ZKの部品箱(コミットメント・マークル木)


📚 もっとくわしく(公式・むずかしめ): Selective Disclosure(ブログ)(外部リンク・別タブで開きます)What is Midnight?(外部リンク・別タブで開きます)